パン職人・ブーランジェの資格とは？ | 入学前に知りたい「学校」のこと

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Vol.05
パン職人・ブーランジェの資格とは？

パン職人として働いたり、独立開業を果たすために「絶対に必要な資格」はありません。
ですが、プロとしての実力を証明する国家資格や、将来の転職や独立に役立つ民間の資格はいくつかあります。「どのタイミングで」「どんな資格を取るべきか」を、自分のキャリアに応じて取得するのがベターな選択と言えます。

実力を示す国家資格『パン製造技能士』

パンづくりの実力を証明する国家資格としてあげられるのは『パン製造技能士』です。

この資格は厚生労働省が技能検定制度の一種として認定している国家資格となっており、都道府県職業能力開発協会が試験を実施しています。パン製造技能士は、国が検定・公証しているさまざまなジャンルの技能士資格のなかでも難しいものとされており、取得のメリットは大きいと言われています。
特級と1級、2級があり、2級の資格でも通常は「2年以上の実務経験」が必要ですが、パンの専門学校のなかには夜間部でも卒業と同時に受験資格を得ることができる学校もあります。

また、この資格を持つと「ほかの資格を受験する」際にも有利に働きます。たとえば『職業訓練指導員』。パン製造技能士2級を持っていると、実技試験が免除され、学科試験のみでの受験が可能になります。

>>>試験内容
学科試験：食品一般、パン一般、パン製造法、材料、関係法規、安全衛生
実技試験：小麦粉の選定から成形・焼成を経て食パンをつくる（6時間）など

独立開業に欠かせない『食品衛生責任者』

パンの製造販売やパン店経営など、食品に関わる事業を行なう際の必須資格が、食品衛生責任者。

お店を構える際、各自治体に申請を行い『営業許可証』を発行してもらう必要がありますが、その際に1店舗に1名、この資格を持つ人がいなければなりません。

製菓専門学校で「衛生法規」「公衆衛生学」「食品衛生学」などの授業が行われているところなら、都道府県などで開催されている『食品衛生責任者養成講習』を受講することなく、営業許可申請時に必要な終了証書がもらえます。

>>>資格の管轄
食品衛生責任者の設置義務等は都道府県が管轄です。飲食店の営業許可、食品衛生責任者の任命は都道府県の条例毎に細かく定められているので、お住まいの地域の保健所等に問い合わせましょう。
参考サイト｜東京都福祉保健局Webサイト

衛生や安全に関する資格『製菓衛生師』

製パン業の仕事に関連する国家資格として『製菓衛生師』というものがあります。

パンづくりの技術と、衛生学や食品添加物など食の安全に関する専門知識の証明となるもので、飲食店を開業する際に必要な『食品衛生責任者』と同等の資格と言われており、店長になる、将来独立開業したい、という人にオススメの資格です。

この資格を取得するには一定の実務経験が必要となります。義務教育を終えて「2年以上パン製造業に従事」した者か、製菓専門学校（厚生労働大臣指定の製菓衛生師養成施設）を卒業した者だけが受験できます。

試験は受験者が居住する都道府県で行われ、合格率は都道府県によってばらつきがありますが、概ね60％〜80％です。

>>>試験内容
食品衛生等に関する筆記テスト（衛生法規、公衆衛生学、食品学、食品衛生学、栄養学、製菓理論）と、製菓実技に関する筆記テスト（和菓子分野、洋菓子分野、製パン分野の中から1つの分野を選択）の7科目

>>>試験の詳細は…（東京都の場合）
東京都福祉保健局Webサイト

民間のパン関連資格のいろいろ

パンに関する民間資格には、次のようなものがあります。

■パンコーディネーター
「パンを食べる視点からパンに関する適切な助言・提案を行なうプロフェッショナル資格」として誕生した資格。パン業界に従事する人たちに向けたものとして、ベーシックな『パンコーディネーター』にはじまり『エキスパート』『アドバンス』という3つの資格制度があります。
>>>日本パンコーディネーター協会（JPCA）

■パンシェルジュ
2009年に誕生した、パンの製法・器具・材料の知識をはじめ、歴史・いろいろな国のパンや衛生に関する知識・マナーなど幅広い知識を習得できる資格。入門編の『3級：ベーシック』『2級：プロフェッショナル』『1級：マスター』という3つの資格制度があります。
>>>パンシェルジュ検定（パンシェルジュ検定運営委員会）

■パンアドバイザー
「パンを食べるすべての人を対象とした資格」。実際にパンの食べ比べをしながら、自分自身の「おいしさ」の基準をみつけるために、協会オリジナルのパン記録帳「モン・カルネ」を記入します。
>>>日本野菜ソムリエ協会